• 平成16年度
 
例会・講演会案内(平成16年度)

日耳鼻福井県地方部会例会 学術講演会(2004.6.5)
日耳鼻福井県地方部会例会 学術講演会(2004.12.4)
第20回日耳鼻福井県地方部会学術講演会(2005.3.26)


日耳鼻福井県地方部会例会  学術講演会

日時
平成16年 6月 5日(土)
会場 福井パレスホテル

(演 題)
1 教育講演
「耳鼻咽喉科領域の画像診断」 −難しい頭頚部を親しみやすく−
 福井大学 医学部
  放射線部 助教授 河村 泰孝先生
2 学術講演
  「喉頭疾患の診断と治療」
京都府立医科大学 耳鼻咽喉科学教室 教授 久 育男先生
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日耳鼻福井県地方部会例会  学術講演会

日時
平成16年12月 4日(土)
会場 福井県医師会館

(演 題)
1 教育講演
「甲状腺機能亢進症の治療」
        福井県立病院 耳鼻咽喉科 嘉藤秀章先生
2 特別講演
  「扁桃摘出術を見直す」
        札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科教室 教授 氷見徹夫先生
 

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第20回日耳鼻福井県地方部会学術講演会

日時
平成17年3月26日(土)
会場 福井ワシントンホテル

(演  題)
1.術後18年目に再発した両側顔面神経麻痺併発中耳真珠腫手術の一症例
高瀬仁志、山田武千代、成田憲彦、高橋昇、杉本千鶴、藤枝重治(福井大)
 今回我々は、術後両側顔面神経麻痺を併発した再発性中耳真珠腫に対して手術治療を行い、術後良好な回復を認めたので報告した。症例は71歳の女性で17年前に他院にて両耳中耳真珠腫に対して手術治療を行った後、18年目に左顔面神経麻痺の悪化が認められ当科受診した。左側は真珠腫により顔面神経が一部断裂していた。顔面神経の表面を耳介軟骨膜で被覆し、術後8ヶ月後には症状悪化以前の状態に回復した。
2.ミトコンドリア遺伝子異常による感音性難聴の一例
岡本昌之、木村有一(福井総合)、山田武千代、斎藤武久、藤枝重治(福井大)
 ミトコンドリア脳筋症のMELASにおいて発見された、ミトコンドリア遺伝子の3243位点変異が、糖尿病と感音難聴を呈する家系においても見出され報告されている。今回われわれも同様の遺伝子異常を有する症例を経験したので報告した。左高音域を中心とした感音性難聴を認めたため突発性難聴に準じた治療行ったところ若干の聴力改善が認められた。
3.耳科手術における顔面神経モニターリングについて
山田武千代、意元義政、伊藤有未、扇和弘、成田憲彦、須長寛、藤枝重治(福井大)
 顔面神経モニターリング装置NIMを使用し、実際に当科で行った耳科手術(側頭骨手術)を供覧しその実用性を報告した。症例は人工内耳埋め込み術成人例と小児例、小児中耳真珠腫、顔面神経麻痺、耳硬化症、頭蓋底腫瘍の各症例であった。顔面神経損傷防止、患者様のための手術、紹介ドクターに説明できる手術、医療訴訟に備えて、近い将来必須アイテムになると考えられた。
4.鼻腔内paragangliomaの1例
呉明美、意元義政、高林哲司、成田憲彦、高橋昇、藤枝重治(福井大)
坪川俊仁、坪川 操(福井市)
 paragangliomaは自律神経の存在する部位に生じ、頭頸部では頚動脈小体などに生じるが、鼻副鼻腔での報告は非常に稀である。我々は鼻腔内paragangliomaの1例を経験したので報告する。症例は28歳、女性で主訴は右鼻閉。近医にて右易出血性鼻茸を認め、 当科紹介されESSを施行した。病理にてparagangliomaと診断されたが、高血圧や高血糖などの症状は見られなかった。
5.術後性頬部嚢胞に対する手術アプロ−チの検討
山本健人、意元義政、伊藤有未、扇和弘、都築秀明、山田武千代、斎藤武久、
藤枝重治(福井大)
 術後性頬部嚢胞に対する手術として、以前より経上額洞法(犬歯窩アプローチ)と鼻内法の二通りのアプローチが知られている。今回、当科でどちらの方法が選択されたかを、内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)が導入される前と後で調べてみた。その結果、ESS導入前は9割で経上額洞法であったが、ESS導入後は逆に鼻内法が9割となり、最近3年間では経上額洞法は一例もなかった。今後も、侵襲が少なく安全な鼻内法が第一選択となる。
6.気管切開を要したポリ−プ様声帯
意元義政、須長寛、河野陽子、都築秀明、藤枝重治(福井大)
 ポリープ要声帯は耳鼻咽喉科医師にとってしばしば遭遇する疾患であり、喫煙と関連する疾患の一つである。ポリープ様声帯のなかで気道狭窄まで至る例はあまりなく、多くは禁煙、及び吸入などで外来通院可能である。しかし時として気道狭窄に至り、気管切開を必要とした例も報告されており注意が必要な疾患であり、他科医師にも啓蒙が必要と考えられる。今回我々は巨大なポリープ様声帯による気道狭窄のため気管切開術を要した症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
7.耳介複合弁を用いた気管の二期的再建
窪誠太、金子賢一、金井理絵、堀 真也(福井赤十字)
 甲状腺乳頭癌手術時の気管全層切除後にできた気管皮膚瘻の2例に対して、耳介複合弁を用いて気管壁を再建し良好な結果を得たので報告する。この皮弁は、耳介より皮膚つきの軟骨を採取し、気管溝横に皮膚側を背側にして埋没し、2週間の生着期間を待ってから、advanced flapにて気管溝を閉鎖するものである。この方法は他の肋軟骨などを用いる方法に比べて、簡便で大きな局所皮弁が不要で生着性に優れていると思われた。
8.切開術後の細菌動向
杉本寿史、伊東祐永、津田豪太(福井済生会)
 今回我々は気管切開術症例を対象に口腔・咽頭の細菌培養と気管カニューレから細菌培養をおこなうことで、気管切開術による細菌感染のルートを検討した。口腔・咽頭培養と気管培養がほぼ一致する症例が30例中21例に認められたことから、気管切開術症例の気道管理の面で口腔・咽頭の感染管理の重要性が示唆された。また気管切開後に感染症が生じたとき、その抗生剤の選択は口腔・咽頭培養結果を参考にするとよいと考えられた。
9.IgG4関連慢性硬化性顎下腺炎の一例
森繁人(国立福井)、関 健一郎(せきクリニック)
佐藤保則、佐々木素子、中沼安二(金大・形態機能病理学)
 IgG4関連疾患は2001年、自己免疫性膵炎として初めて報告(Hamanoら、New Engl J Med,)されたが、最近、胆道系や唾液腺などにも同様の病変がみられることが報告され、これらは互いに合併する全身疾患と考えられている。今回われわれは、組織学的に両側慢性硬化性唾液腺炎(いわゆるKuttner腫瘍)と診断された症例で、詳細な組織学的・血清学的検討によりIgG4関連疾患と考えられた1例を経験したので報告した。
10.術後創傷処置に難渋した喉頭癌背部転移の一例
坂下雅文(公立丹南)、松尾淳子(同・看護部)、若原真美(同・皮膚科)
小浦場祥夫(福井大・形成外科)、都築秀明、藤枝重治(福井大)
 放射線50Gyを照射した症例。後頚部リンパ節転移の切除後、2ヶ月間、創離開が持続した。形成外科、皮膚科に紹介後、「ポケットを有した難治性の褥瘡」として陰圧閉鎖療法を行った。良好な経過により約2ヶ月間で完治した。
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